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〒305-8572
茨城県つくば市天王台1-1-1

筑波大学 生命環境系
生物科学専攻 丹羽研究室

オフィス:生物農林学系棟 B411
TEL&FAX 029-853-6652

ラボ:生物農林学系棟 D301
TEL&FAX 029-853-4907

研究内容

発生・生殖・時計・寄生の神経-内分泌メカニズムの解明

 当研究室は、発生タイミング・生殖成熟・体内時計・寄生成立といった様々な生命現象が、個体内外の環境の変化に対応して適切に調節されるための分子メカニズムに関心を持っています。現在は特に、ステロイドホルモンの生合成とコレステロールの代謝、およびそこに関与する神経系・内分泌系のシステムに着目し、分子遺伝学、生化学、生理学、バイオイメージング、そして構造生物学の手法を駆使した研究を展開しています。
 研究対象となる昆虫は、主にはキイロショウジョウバエ Drosophila melanogasterと寄生蜂 Asobara japonica、また系によってはコナガPlutella xylostellaやハマダラカAnopheles gambiae、ネッタイシマカAedes aegypit、コクヌストモドキTribolium castaneumを、そして線虫Caenorhabditis elegans を導入しています。

 

 

発生タイミングや生殖細胞の成熟、そして体内時計を調節するステロイドホルモン生合成メカニズムの研究

昆虫における主要なステロイドである「エクジステロイド」の生合成調節機構に関心を持っています。現在の主要な関心事は以下の4点に整理できます。

(1)過去10年間の間に、エクジステロイド生合成に関わる生合成酵素群を中心に、エクジステロイド産生器官「前胸腺」で働く細胞内因子の同定に力を入れてきました。これまでの研究のアプローチについては、農芸化学奨励賞受賞講演要旨にまとめました。

(2)JST さきがけにご支援をいただき、エクジステロイド生合成活性を前胸腺の外から調節する脳神経系などの高次メカニズムの解明の研究を進めています。さきがけのプロジェクトについて、生命環境科学研究科のサイトの記事にまとめました。また恥ずかしながら、YouTube でインタビューが公開されています。このテーマで研究に参画している島田による TSUKUBA SCIENCE のインタビュー記事太田出版『ケトル』の記事参照下さい。

(3)エクジステロイドは別名「脱皮ホルモン」と呼ばれるように、発生過程における役割に中心的な関心が集まってきましたが、最近になって胚期や成虫期における役割についても関心を持っています。幾つかの方向性に向かってトライしていますが、配偶子形成と老化についての研究の方向性について、天久が生命環境科学研究科のサイトの記事にまとめました。

 (4)発生タイミングの進化的な保存性と多様性の検討にも関心を持っています。コレステロール代謝酵素 Neverland の後口動物を用いたアプローチについては、農芸化学研究奨励会の研究内容紹介にまとめました。また進化学分野での貢献として、サボテンショウジョウバエ Drosophila pachea における neverland 遺伝子の進化について、むしむしコラムおーどーこんにまとめました。

寄生蜂が宿主の発生に与える影響の分子遺伝学的研究

野外においては、多くの昆虫が寄生蜂による感染を受けています。ショウジョウバエに関していえば、野外では実は50%もの個体が実は寄生蜂に乗っ取られているとの見積もりすらあります。我々は、ショウジョウバエを宿主とする寄生蜂 Asobara japonica を用いて、寄生蜂の寄生成功のためには宿主発生がどのような変化を遂げる必要があるのかを、分子遺伝学やオミクスの手法によって研究をはじめています。ショウジョウバエだけの観察では決して見ることのできない生物ー生物間相互作用の新しいモデルになると期待しています。本研究は、東京農業大学生物資源ゲノム解析拠点との共同研究です。

昆虫神経ー内分泌メカニズムの知見に基づいた創農薬へのチャレンジ

我々は、大規模化合物ライブラリーを用いたケミカルスクリーニングやX線結晶構造解析にも着手し、我々自身で得た昆虫神経ー内分泌メカニズムに関与する分子を効率よく阻害する化合物を探索することで、環境調和型の農薬の開発という萌芽的研究にも挑戦しています。本研究は、東京大学創薬機構高エネルギー加速器研究機構などとの共同研究として進めています。また、本課題に関連して、TIAオープンイノベーション拠点による課題「放射光利用における新分野開拓のための連携形成」にも関与しています。

線虫Caenorhabditis elegansを利用したヘテロクロニック遺伝子経路の研究

特に let-7 マイクロ RNA 経路に関心を持っています。ヒューマンフロンティアサイエンスプログラムの紹介記事で研究をまとめました。